開放感たっぷり!室内空間を広く見せるポイントとは?

2024.03.14

入った瞬間に「広い!」と感じる空間は気持ちいいですよね。同じ広さでも広々としている空間と狭く感じる空間とがあるのは、広く見せる工夫を取り入れているかどうかの違いです。

今回は、床面積を広げなくても室内空間を広く見せるために注目したい場所や、室内空間を広く見せる工夫をご紹介します。RKB住宅展内のモデルルームで直接見られる実例もあわせて紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

ポイントは「視線が通る」こと!室内空間を広く見せるために注目したい場所

広さを感じさせる室内空間は、視線が遠くまで通る構造になっているのが大きな特徴です。同じ床面積でも、視線が室内全体に、または室外にまで通る工夫をすれば開放感のあるゆったりとした雰囲気を楽しめます。

視線が通ることを意識して室内空間を広く見せるために、次の5つの場所に注目してみてください。

天井

リビングや寝室などの居室の天井高はこれまで2.4mが一般的でしたが、最近は2.5m~2.6mの天井高も珍しくありません。吹き抜けにすると、2階分の高さまで視線が通るのでさらに広々とした印象になるでしょう。

また、天井面が床と平行ではなく傾斜している勾配天井もおすすめ。視線が天井ラインに沿って動くので開放感を感じやすいです。

一般的な天井高でも、窓の大きさや配置を工夫することで室内空間を広く見せることができます。

リビングや寝室の掃き出し窓を天井近くまでのサイズにすると、視界が開ける上に自然光が多く入ってくるので室内が広く明るく見えます。天井に近い壁面に設ける高窓は室内から空が見えやすく、視線が遠くまで通ることでより開放的な雰囲気になりますよ。

壁面

ホワイトやアイボリー、ライトグレーといった淡い色合いで無地の壁紙は、柄の壁紙のように視線が留まることがないため、室内が広く明るく見えます。また、人は線に沿って視線を動かし、線が走っている方向をより強く意識するので、天井を高く見せたいなら縦の縞模様の壁紙を、室内の幅や奥行きを広く見せたいなら横の縞模様の壁紙を選ぶといいでしょう。

ベランダやバルコニー

ベランダやバルコニーを使って室内を広く見せる方法もあります。ベランダやバルコニーの床面を、隣接している部屋の床面と同系色に揃えるだけで、床面がつながっているように見えて視線が部屋の外まで伸び、実際の床面積以上に室内が広く感じます。

色だけでなく、室内の床とベランダやバルコニーの床材の張り方向を揃えるとさらに効果が高まりますよ。

造り付け家具

新築時に計画しておけば自由に設置できる造り付け家具も、工夫次第で室内空間を広く見せる効果があります。

ポイントは「床を見せる」こと。壁面全体を活用した造り付け収納は、壁の前に配置する置き家具とは違って壁面と扉が同じラインに揃うので、すっきりとした印象を与えます。床から浮かせて壁面だけに固定するフロート家具は、軽快さが感じられるのが大きなメリットです。床面が多く見えて広さを感じやすくなりますよ。

設計段階から検討しておきたい室内空間を広く見せる工夫

室内空間を広く見せる工夫はインテリアでもある程度はできますが、間取りを決める時からいろいろと考えられるのが新築ならではのメリットです。床面積を増やさず室内空間を広く見せるために設計段階から検討したい工夫を3つご紹介します。

「高さ」を活用する

部屋の実質的な広さは床面積、つまり幅×奥行きで決まりますが、見た目の広さは床面積だけでなく高さという要素も見逃せません。注文住宅の設計段階では、間取りに加えて高さを意識しながら検討していくとよいでしょう。

高さを活用して室内空間を広く見せる工夫としては吹き抜けがよく知られていますが、それ以外にも天井面の一部だけを掘り込んで高くしたり、化粧梁をつけて遠近法で天井を高く見せたりとさまざまな方法があります。

また、高さを活用するというと天井を高くすることに注目しがちですが、床面を下げて室内の天井高を高くする「ダウンフロア」という方法もおすすめ。周囲から数段床面を下げたロースタイルは、標準高さの床面エリアと低い高さの床面エリアとを視覚的に区分けできる上に、ホテルのラウンジのような特別感のある空間に仕上がりますよ。

フォーカルポイントをつくる

室内の壁面を使う方法として、フォーカルポイントをつくるのも効果的です。

フォーカルポイントとは、室内に入った時自然に視線が集まる場所のこと。造り付けの棚やカウンター収納を室内の壁の1面のみに設けて絵や写真・オブジェなどを集中的に飾る一方で、他の壁面はすっきりと見せておくと、室内全体にメリハリがついて部屋が広く感じます。造り付け家具を設置するには下地補強が必要なので、設計段階でドアや窓の配置とあわせて造り付け家具の設置位置も決めておきましょう。

間接照明を取り入れる

照明計画は室内空間の印象を決定づける重要な要素です。中でも間接照明は、天井や壁に光を当てて反射させることで奥行きを感じさせ、実際よりも広い印象を与える効果があります。

間接照明は天井や壁に埋め込んで施工するため、設計段階から計画しておかないと設置できません。リビングや寝室など、ゆったりとした雰囲気で過ごしたい部屋におすすめです。

室内空間を広く見せる工夫が体感できるモデルハウス3選

ここまでご紹介してきた室内空間を広く見せる工夫は、RKB住宅展のモデルハウスにも取り入れられています。ここでは3つの実例をご紹介します。

ダウンフロアリビングで天井との距離を広げのびやかな空間に

小倉南:ダイワハウス

ダイニングキッチンから2段下がったロースタイルのリビングは、コンパクトな床面積でもゆったりとした印象です。標準の床の高さとカウンターの高さを揃えているのですっきりまとまっています。

間接照明を取り入れてシンプルな天井面を強調

小倉北:住友林業

後付けの照明器具の代わりに、ふんわりとした明かりが広がる間接照明と小ぶりのペンダントライトやフロアライトを組み合わせています。照明器具がない天井面全体がよく見えるので、室内全体が広く見えますね。

畳の色に合わせた吊り押入で圧迫感を軽減

小倉北:ヤマダホームズ

床から少し上がったところに設置する吊り押入は、軽やかな印象を与えます。押入の下に空間があるだけで圧迫感が少なくなり、広々とした雰囲気に。

まとめ

敷地の条件によって建てられる家の床面積の上限が決まっている以上、間取りの工夫にも限界があります。家づくりの設計段階やインテリアの仕様決め段階で、視覚的に広く見せる工夫を上手に取り入れて開放感たっぷりな室内空間を楽しんでくださいね。

この記事を書いた人
河野 由美子
河野 由美子(二級建築士・インテリアコーディネーター・防災備蓄収納1級プランナー)
住宅設備メーカーや住宅コンサルタント会社、大手ハウスメーカーでの勤務を経て独立。 日常の中に非日常を感じられる空間づくりをコンセプトとし、住宅やオフィス・医療施設・店舗などの設計およびインテリアコーディネートに携わっています。 建築インテリア関連記事の企画執筆や監修業務、研修講師、建築関連資格対策テキスト監修、工務店施工事例集ディレクションなどの実績も多数。

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