【家づくり用語ガイド】種類がたくさん!窓の名称と特徴まとめ

2024.02.13

家づくりのための情報収集や打ち合わせをする時、なじみのない言葉が出てきて戸惑うことはありませんか?

家づくりの過程で見聞きする機会が多い用語の意味を知っておくと、計画を進めやすくなります。

知っておくと便利な家づくり用語を紹介するシリーズ第1弾のテーマは「窓」。住宅に使用されることが多い窓に関する名称や特徴をご紹介します。

設置位置別・窓の用語

●腰高窓(こしだかまど)
大人が立った状態の時、窓の下端が腰の位置にくる窓の総称です。一般的に床面から窓の下端まで90~110cmの高さに設置することが多いですが、規定はなく多少低め・高めに設置する場合もあります。

●掃き出し窓(はきだしまど)
窓を開けてほうきで掃いた埃をそのまま外に掃き出せる位置にある窓の総称です。床面とほぼ同じ高さに窓の下端がくるよう設置し、人が出入りできるのが特徴です。

●地窓(じまど)
窓の下端が床面に接した高さの低い窓です。採光や通風が目的なので窓全体のサイズは小さめで、掃き出し窓のように人の出入りはできません。

●天窓(てんまど)
屋根部分を一部開口して設置する窓の総称です。「トップライト」「ルーフウインドウ」と呼ばれることもあります。

●高窓(たかまど)
壁面の天井に近い位置に設置する窓の総称です。窓の上端が天井に接する場合もあれば、天井から10cm前後下の位置に窓の上端がくるよう設置する場合もあります。

●コーナー窓(こーなーまど)
室内の角部分に設置する窓です。2つの窓サッシを90度に設置しますが、2枚の窓ガラスを90度に突き合わせるタイプの窓は「コーナー突き合わせ窓」と呼んで区別することもあります。

●出窓(でまど)
外壁よりも窓ガラス部分が外に突き出ている窓の総称です。室内側にはカウンターが付きます。三角、台形、弓形などの形状があります。

構造別・窓の用語

●引き違い窓(ひきちがいまど)
2枚の窓ガラスを横方向に開閉できる窓です。腰高窓や掃き出し窓に使われることが多く、地窓や高窓として設置することもあります。

●上げ下げ窓
2枚の窓ガラスを縦方向に開閉できる窓です。腰高窓に使われます。1枚のみ動かせるようになっていたイプもあります。

●縦すべり出し窓・横すべり出し窓
窓ガラスを外に押し出す形で開けられる窓です。縦すべり出し窓は窓の上下に、横すべり出し窓は窓の左右にレールが付いており、窓ガラスをすべらせるようにして動かします。腰高窓に多いです。

●ルーバー窓
細いルーバー状のガラスがたくさん付いている窓です。ハンドルを操作するとガラス部分の角度が変わり、好きな角度で固定できます。腰高窓として使われることがほとんどです。「ジャロジー窓」と呼ぶこともあります

●突き出し窓
窓枠の上端を軸にして窓ガラスを外に突き出す形で開ける窓です。横すべり出し窓と一見よく似ていますが、横すべり出し窓が窓枠に固定されないのに対して、突き出し窓は窓ガラス上端が枠に固定されている点が違います。

●外倒し窓・内倒し窓
窓枠の下端を軸にして窓ガラスを外に突き出して開けます。窓ガラスを外側に押し出すのが外倒し窓、内側に引くのが内倒し窓です。突き出し窓と混同しがちですが、突き出し窓は窓枠の上端が固定されているのに対して、外倒し窓や内倒し窓は窓枠の下端が固定されています。

●オーニング窓
横長の窓ガラスを縦に連結させた窓です。窓ガラスの角度はハンドル操作によって自由に決められます。ルーバー窓と混同しやすいですが、ルーバー窓はガラス板であるのに対してオーニング窓は1枚ずつサッシが付属している点が異なります。セットされる窓ガラスは窓サイズにもよりますが、3枚タイプや4枚タイプが一般的です。

●FIX
窓枠に窓ガラスをはめ込んでいる窓です。ガラス部分は固定されていて開閉しないため、採光は可能ですが通風はできません。「はめ殺し窓」と呼ぶこともあります。

【家づくりのヒント】窓を選ぶポイントは?

サイズやデザイン、サッシの色など窓のバリエーションはとても幅広いので、どんな窓を選ぶかによって室内の雰囲気や快適性が左右されます。

窓を選ぶ時に考慮したいポイントを3つご紹介します。

ポイント1:室内全体の家具レイアウト

リビングやダイニング、寝室、子ども部屋などは、長時間過ごすことが多いだけに必要な家具も増えます。リビングならテレビ台やチェスト、寝室ならベッドやドレッサーといった家具を置く可能性が高いので、明るい室内にしたいからと窓の数を増やしたり窓サイズを大きくしたりすると家具の配置がしにくくなることも。

たとえば、窓のすぐ近くにソファや本棚など置いた結果、カーテンがソファに引っかかったりシェードの下端が本棚にぶつかったりするといった失敗は珍しくありません。窓を選ぶ時は室内全体の家具のレイアウトと同時に決めていきましょう。

ポイント2:周辺の状況

住宅地の場合、隣の家や前面道路との距離が近いことは珍しくないので、隣に住む方や通行人と視線が合う位置に窓を設けるのは避けたいですね。間取りの関係でどうしても避けるのが難しい場合は、視線を遮ることができる型板ガラスやフロストガラス(すりガラス)を選ぶとよいでしょう。

窓の高さも考慮したいポイントです。リビングや寝室では、高窓を採用するとプライバシーを守りながら採光や通風も確保できます。階段横の壁面に窓を設置する場合は、階段の上り下りをする様子が外から見えないよう突き出し窓やFIX窓を選ぶといった工夫がおすすめですよ。

ポイント3:外観デザイン

窓を選ぶ時はつい室内からの使い勝手を優先しがちですが、外からも見える部分であることを忘れないことが大切です。たとえば、同じ面積の窓でも引き違い窓1ヶ所にするか縦すべり出し窓2ヶ所にするかで外観の見え方が変わります。

家づくりの打ち合わせで窓の位置やサイズを変更したら、その都度外観パースで外観デザインの印象も確認してくださいね。

この記事を書いた人
河野 由美子
河野 由美子(二級建築士・インテリアコーディネーター・防災備蓄収納1級プランナー)
住宅設備メーカーや住宅コンサルタント会社、大手ハウスメーカーでの勤務を経て独立。 日常の中に非日常を感じられる空間づくりをコンセプトとし、住宅やオフィス・医療施設・店舗などの設計およびインテリアコーディネートに携わっています。 建築インテリア関連記事の企画執筆や監修業務、研修講師、建築関連資格対策テキスト監修、工務店施工事例集ディレクションなどの実績も多数。

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