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公園の隣に家を建てると後悔する?実際に起こりやすいトラブル事例と対処法

公園の隣に家を建てると後悔する?実際に起こりやすいトラブル事例と対処法

公園の隣に家を建てると、緑豊かで開放的な環境が得られる一方、想定外のトラブルに悩まされることもあります。ボールの飛来・子どもの声・夜間の騒音・虫や落ち葉など、実際に暮らしてみてから気づく問題は少なくありません。

しかし、事前に注意点を押さえ、間取りや防音対策を工夫することで、快適な住環境を実現することも可能です。

この記事では、公園の隣に家を建てる際に知っておきたいリスクと対策を、不動産の専門家の視点から詳しく解説します。住まい選びの判断材料として、ぜひ参考にしてください。

公園の隣にある家の魅力

公園には、将来的に建物が建つ可能性が低いといえます。公園が都市計画上「公共用地」として指定されていることが多く、民間による建築が制限されているためです。

その結果、隣地に高い建物が建って日当たりや風通しが悪くなる心配がほとんどありません。圧迫感のない住環境を維持でき、安定した暮らしを望む人にとって理想的な立地といえます。

さらに、公園の景観や自然を身近に感じられることで、四季の移ろいを楽しむ豊かな暮らしができるのも大きな魅力です。将来の景観変化や採光への影響が少ないため、快適な住まいを長く実現しやすい環境といえるでしょう。

公園の隣の家で起こりやすい4つのトラブル事例

公園の隣の家には多くの魅力がありますが、実際に暮らしてみると想定外のトラブルが起こることもあります。ここでは、公園の隣に家を建てる前に知っておきたい代表的な4つのトラブル事例を解説します。

公園からボールが飛んでくる被害

隣接するグラウンドや広場では、ボールが敷地内に飛び込むトラブルが起きることがあります。特に少年野球やサッカーの練習が行われる公園では頻発し、窓ガラスや外壁の破損につながるケースも少なくありません。

防止ネットが設置されていない場合、修理費を自己負担しなければならないこともあります。購入前には、ボール遊びができるエリアや遊具の配置を必ず確認しておきましょう。

子どもの声や遊び音などの騒音

公園では子どもの遊ぶ声やボールの音、保護者の会話などが響き、日常的に音が続くことがあります。特に休日は早朝から公園がにぎわうため、次のような人には負担になることもあるでしょう。

・静かな暮らしを求める人
・在宅勤務をしている人
・夜勤などで昼間に休む人

そのため、時間帯を変えて現地を訪れ、周囲の音の様子が自分の生活リズムに合うかを確認しておくことが重要です。

夜間の利用や不審者による防犯面の不安

夜になると、公園に若者が集まって話し込んだり、車を停めてアイドリングを続けたりすることがあります。照明が少ない公園では、不審者が身を潜めるリスクもあり、安心して暮らすためには次のような対策が欠かせません。

・センサーライトを設置し、夜間の明るさを確保する
・防犯カメラを設置して、不審者の侵入を抑止する
・植栽を定期的に剪定し、死角を減らして見通しをよくする

また、地域で防犯パトロールが行われているかを事前に確認しておくと、より安心です。

虫・落ち葉・ごみなどによる生活環境への影響

公園に樹木が多い場所では、季節によって生活環境への影響が出やすくなります。夏は蚊やハチなどの虫が増え、秋には大量の落ち葉が舞い込むことがあります。また、風向きによっては砂ぼこりやごみが敷地に入り込むこともあります。

こうした環境は立地によって大きく異なるため、自治体や管理者による清掃頻度が高い公園かどうかを事前に確認しておくと安心です。

公園の近くに家を建てる前に確認したい3つの対処法

公園の近くに家を建てる際は、立地や周辺環境を細かく確認し、起こり得るトラブルへの対処法をあらかじめ考えておくことが大切です。ここでは、後悔を防ぐために実践できる3つの具体的な対処法を解説します。

公園との距離・位置関係・樹木の有無を確認する

家と公園の距離や位置関係は、生活の快適さに直結します。近すぎるとボールの飛来や騒音の影響を受けやすく、樹木が多い場所では落ち葉や虫の発生も増える傾向があります。

また、公園側にリビングや寝室を配置すると音や視線が気になりやすいため、建築計画の段階で方角や間取りを慎重に検討することが重要です。

時間帯ごとの騒音や人の出入りを現地で確認する

昼と夜、平日と休日では、公園の利用状況や騒音の度合いが大きく変わります。昼間は子どもや保護者の声が響き、夕方以降は部活動や若者の集まりで音量が増すこともあります。

そのため、公園の隣に建築を検討する際は、複数の時間帯に現地を訪れ、生活リズムや静けさの感じ方が自分に合うかを確かめておくことが大切です。

防音・フェンス・窓の配置など住環境対策を検討する

公園からの騒音や視線は、次のような対策で軽減できます。

・防音ガラスの採用
・植栽による目隠し
・防犯フェンスの設置

また、公園側は人通りや物音が発生しやすいため、開口部を最小限に抑えたり、窓にすりガラスやレースカーテンを取り入れたりするなど、プライバシーを守る工夫も効果的です。

行政に相談することも可能

公園でのボール遊びや騒音に悩む場合は、自治体に相談することで改善を図れる場合があります。例えば、「ボール遊び禁止」や「騒音注意」などの看板・ポスターを設置してもらえるケースがあります。

相談先は、公園の管理主体によって異なります。

・市区町村が管理する公園:市役所・区役所の「公園管理課」または「環境課」
・県立公園など広域管理の公園:県の土木事務所や公園事務所

また、トラブルが長期化している場合は、町内会や自治会を通じて要望を出すと行政が対応しやすくなる傾向があります。地域と連携しながら、安全で快適な住環境づくりを進めることが重要です。

参照:北九州市|公園管理課
参照:福岡県庁|公園街路課

まとめ

公園の隣の家は、日当たりや眺望の良さ、子どもの遊び場が近いなどの魅力があります。その一方で、騒音・虫・落ち葉・防犯面など、生活環境に影響するリスクも伴います。

重要なのは、メリットとデメリットの両方を理解したうえで、建築前に現地を確認し、立地条件に合わせた対策を講じることです。公園との距離や向き、防音・視線対策を工夫すれば、自然を感じながら快適に暮らすことができます。

実際に建てる前には、住宅展示場で間取りや防音設計の相談をしてみるのもおすすめです。専門スタッフに相談することで、自分たちの暮らしに合った家づくりのヒントが得られます。

環境の特性をしっかり見極め、長く安心して住める住まいを選びましょう。

この記事を書いた人

岩井 佑樹
岩井 佑樹 宅地建物取引士・シニアライフ相談士
飲料メーカーを経て2014年に宅建士として不動産会社に転職。2019年に不動産ライター業を始める。2024年3月現在、不動産会社のコラムや不動産関連記事を400記事以上作成。現在は不動産会社とWebライター業の会社を経営。現役不動産屋ならではの経験から、不動産に関する「リアル」な記事を発信している。

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岩井 佑樹
岩井 佑樹 宅地建物取引士・シニアライフ相談士
飲料メーカーを経て2014年に宅建士として不動産会社に転職。2019年に不動産ライター業を始める。2024年3月現在、不動産会社のコラムや不動産関連記事を400記事以上作成。現在は不動産会社とWebライター業の会社を経営。現役不動産屋ならではの経験から、不動産に関する「リアル」な記事を発信している。