イベント・最新情報

帰省・来客シーズン到来!ゲストも家族も気まずくない“二重動線”のヒント

帰省・来客シーズン到来!ゲストも家族も気まずくない“二重動線”のヒント

お盆ウィークの“小さな気まずさ”を解消する間取り術

お盆を中心に親戚や友人が泊まりに訪れる夏後半。にぎやかな再会が嬉しい一方で、玄関の靴、洗面所の混雑、朝のキッチン渋滞など、生活動線のちょっとしたストレスが気になる時期でもあります。

そんなとき注目されるのが、“家族”と“ゲスト”の動線をゆるやかに分ける「二重動線」という間取りの考え方。玄関や洗面、キッチンなど日常生活の中で交差しがちなポイントを数歩だけずらすだけで、同じ住まいがぐっと快適に変わります。

ここでは、二重動線の考え方をもとに「玄関」「洗面」「キッチン」「客間」「ランドリー」の5シーンで使えるアイデアをご紹介します。新築やリフォームを検討中の方だけでなく、今のお住まいでも手軽に取り入れられるヒントが満載です。

玄関クロークで“靴の山”問題を解決

ウォークスルークロークで二手に分ける

玄関が一番混雑するのは、帰省や来客が重なる日。玄関脇にウォークスルークロークを設けることで、以下のように動線を2つに分けられます。

  • ゲストはそのまま正面玄関からホールへ
  • 家族はクロークを通って靴や上着を片付けつつリビングへ

これにより玄関に靴が散乱せず、いつでもすっきりとした印象を保てます。ウォークスルー型は帰宅後の手洗い・着替え動線としても便利です。

既存住宅にも取り入れやすい“即席クローク”

玄関スペースが限られていても、奥行40cmほどのスペースがあれば可動棚と突っ張り棒、カーテンを組み合わせて簡易クロークが作れます。季節用品や来客用スリッパなどもまとめて収納でき、急な訪問にも慌てず対応できます。

手書きPOPで家族ルールを見える化

「傘は右」「濡れた靴は下段へ」など、家族内のルールはPOPなどで目に見える形にするのがおすすめ。ゲストも動線に沿って自然に行動でき、声かけの手間も省けます。

“セカンド洗面”で朝の混雑をやわらげる

廊下や階段ホールに小さな手洗い器を

帰省シーズンの朝は洗面所が大混雑しがちですが、廊下や階段ホールなどに幅60cm程度の手洗い器を設けることで、歯磨き・うがい・手洗いを分散できます。

  • 歯みがき・うがい担当:セカンド洗面
  • 髪のセット・メイク担当:メイン洗面

このように使い分けることで、行列を緩和し、動きもスムーズになります。

ぬるま湯対応で冬場もうがいしやすく

給湯器から離れた位置に設置する場合は、瞬間湯沸かし器付きの水栓を選ぶと、寒い朝の洗顔やうがいも快適。水の無駄も減らせてエコです。

水はね対策は“深型ボウル”で

セカンド洗面に使う手洗い器は、深さ15cm以上あるタイプを選ぶと水はねが少なく、お掃除の手間も軽減。カラーはライトグレーなどを選ぶと、汚れも目立ちにくく見た目も清潔です。

キッチンは“見せるゾーン・隠すゾーン”で印象アップ

Ⅱ型や横並び型で自然なゾーニングを

ゲストが多いときは、生活感をやや抑えたキッチンの工夫が役立ちます。

  • 見せるゾーン:コンロやカウンター(華やかな部分)
  • 隠すゾーン:シンクや作業台(生活感が出る部分)

Ⅱ型やアイランドキッチンを採用すると、動線も見た目も整いやすくなります。

カウンターパネルで手元の目隠し

今あるキッチンに後付けする場合は、15cm程度のカウンター目隠しパネルがおすすめ。ホームセンターなどで購入可能な耐水タイプなら、DIYでも気軽に取り付けられます。

鍋や道具の色分けで「見せる収納」

銅やホーロー製の鍋はあえて見せることで、おしゃれな雰囲気に。ボウルやピーラーなどはシンク側で隠すなど、アイテムごとの配置にも工夫すると印象がグッと良くなります。

客間は“静と動”をやわらかく分離

夜の動線が交差しない“ゆるやかなセパレート”

泊まりがけのゲストがいると、夜間の生活音や明かりが気になります。和室や中二階など、家族のリビング空間とは少しだけ離した客間があると、双方が気兼ねなく過ごせます。

  • 和室:来客時だけ客間に切り替え
  • 中二階:日中はキッズコーナー、夜は客間
  • デッキ直結:外部動線で深夜の気配を遮る

カーテンと照明だけで“空間演出”

間取り変更が難しい場合は、カーテンと照明で空間の雰囲気を変えるのが効果的。リビングと寝室で照度や色温度を分けると、ゲストの落ち着き度がぐっと上がります。

“洗う・干す・しまう”を一直線につなぐランドリー動線

ワンウェイ動線で家事効率アップ

来客が多いと、タオルやシーツなどの洗濯量も倍増します。

  • 洗面脱衣室(洗濯機)
  • 室内干しスペース
  • ファミリークローゼット

このように一直線に配置することで、洗って→干して→しまうが1ヶ所で完結し、家事効率が大きく向上します。

既存住宅でも“デッドスペース”活用で再現可能

マンションやコンパクト住宅でも、廊下の突き当たりなどを使えば、ミニランドリースペースが確保できます。天井吊りの物干しバーと除湿器があれば、夜干し→朝にはほぼ乾燥、というサイクルも実現可能です。

展示場で“動線のリアル感”をチェック

住宅展示場には、さまざまな二重動線のアイデアがちりばめられています。気になるモデルハウスがあったら、ぜひ以下の点を意識して歩いてみてください。

見どころ チェック方法
玄関クローク 家族・ゲストの流れがスムーズか歩いて確認
セカンド洗面 配置場所と距離感、サイズ感を実物で確認
キッチンの視線対策 加熱ゾーンと洗い場ゾーンがどう分かれているか観察
ランドリー動線 洗濯→干す→収納の流れが直線でつながっているか

展示場では、図面ではわかりにくい動線のリアルな「歩きやすさ」や「見え方」が体感できます。メジャーやメモ帳を片手に、家に帰ってからの参考にしてみてくださいね。

まとめ──“おもてなし上手”な住まいは動線で決まる

  • 玄関クロークで靴や生活用品の動線を分離
  • セカンド洗面で洗面所の渋滞を解消
  • キッチンの“見せる/隠す”ゾーンで印象アップ
  • 客間とリビングのゾーニングで夜の気まずさを回避
  • 洗濯動線を一直線にして家事を時短

これらのポイントを押さえておくと、来客が多い時期も家族全員が気持ちよく過ごせます。夏の計画は、早めの下準備が肝心。展示場などで“リアルな暮らし”を体験しながら、自宅に取り入れられる工夫を見つけてみませんか?今年のお盆が、誰にとっても心地よい時間になりますように。

この記事を書いた人

平井 祐佳里
平井 祐佳里 宅地建物取引士
大学在学中より不動産の道に進み、建売会社にて用地仕入れを担当。結婚・育児を経験した後にハウスメーカーの不動産課に勤務し家族を持つ人々のニーズを深く理解し、顧客に寄り添った不動産サービスを提供。本格的な宅地開発を学ぶため、宅地開発専門の不動産会社に従事後、地域に根付いた土地活用の提案をするため総合不動産会社にて現在勤務中。

開催中のイベント

この記事を書いた人

平井 祐佳里
平井 祐佳里 宅地建物取引士
大学在学中より不動産の道に進み、建売会社にて用地仕入れを担当。結婚・育児を経験した後にハウスメーカーの不動産課に勤務し家族を持つ人々のニーズを深く理解し、顧客に寄り添った不動産サービスを提供。本格的な宅地開発を学ぶため、宅地開発専門の不動産会社に従事後、地域に根付いた土地活用の提案をするため総合不動産会社にて現在勤務中。