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夏本番前に動き出そう!7月の住宅展示場で見ておきたい断熱・通風のポイント

夏本番前に動き出そう!7月の住宅展示場で見ておきたい断熱・通風のポイント

家づくりを始めたばかりの方の中には、「住宅展示場で何を見学すればよいのか分からない」と戸惑う方も少なくありません。特に夏の住宅展示場は、暑さに強い住まいかどうかを実際に体感できる貴重な機会です。

ただし、断熱性や通風性といった住宅の基本性能は目に見えにくいため、どこに注目すべきか判断に迷うこともあります。また、「見落として後悔したくない」「営業担当に何を聞けばよいのか分からない」と不安を感じる方もいるでしょう。

そこでこの記事では、7月の住宅展示場で確認しておきたい断熱・通風に関するポイントと、見学を充実させるための具体的な準備や工夫について解説します。住宅展示場の見学を予定している方は、ぜひ参考にしてください。

夏の住宅展示場で確認すべき「断熱性能」の基本ポイント3選

住宅展示場では「涼しさの違い」を実感できる貴重な機会です。ここでは、夏の見学時に注目したい断熱性能の基本ポイントを3つ解説します。

断熱材の種類と性能を確認する

断熱材は、住まいの快適性を支える重要な要素です。室内外の熱の出入りを抑えることで冷房効率が高まり、光熱費の削減にもつながります。
素材の種類によって、断熱性能や施工のしやすさには違いがあります。代表的な断熱材には以下のような特徴があります。

  • グラスウール
    ガラスを繊維状に加工した素材で、価格が比較的安く、防火性にも優れます。
  • 発泡ウレタン
    現場で発泡して隙間を埋めるタイプで、気密性・断熱性が高いのが特長です。
  • フェノールフォーム
    熱伝導率が低く、薄くても高い断熱効果を発揮します。耐火性にも優れています。

住宅展示場では、断熱材の種類だけでなく、厚みや施工されている部位についても確認し、営業担当に詳細を尋ねることが大切です。

窓まわりの断熱性(複層ガラス・樹脂サッシ)に注目する

窓は、住まいの中で最も熱の出入りが大きい部分です。特に夏は、日射による外の熱気が窓から侵入し、室温の上昇を招きやすくなります。

以下のような断熱性の高い構造を採用することで、熱の流入を効果的に抑えることが可能です。

  • 複層ガラス
    ガラスの間に空気層を設けることで断熱効果を高めます。
  • 樹脂サッシ
    熱を伝えにくく、結露も発生しにくい素材です。
  • Low-Eガラス
    特殊金属膜により、熱線を反射しつつ採光性を確保します。

住宅展示場では、ガラスの厚みや枚数、サッシの素材(アルミ、樹脂、複合タイプ)にも注目しましょう。窓の仕様を把握することで、住まいの断熱性能をより正確に判断できます。

天井や床下の断熱構造も忘れずにチェックする

断熱は壁だけでなく、天井や床下も見落とせないポイントです。特に夏は、屋根からの輻射熱や床下からの湿気が室内環境に影響を及ぼします。

断熱材の種類や施工方法、通気の工夫などは、住宅展示場で説明を受けながら確認すると理解が深まります。普段見えない部分こそ、住み心地に直結する性能が備わっているため、丁寧にチェックしておくことが大切です。

夏の住宅展示場で「通風設計」を見るための3つの視点

通風性の高い住まいは、夏場の室温や湿度を快適に保つために欠かせません。ここでは、見学時に注目したい通風設計の視点を3つ解説します。

室内に風が通る間取りかを確認する

風通しの良い住まいは、冷房に頼りすぎず快適な室内環境を保つうえで重要です。風が室内を通り抜けるかどうかは、窓の配置や間取りによって大きく左右されます。

たとえば、以下のような点を確認してみましょう。

  • 対面する位置に窓があるか
  • 廊下や壁が風の流れを妨げていないか
  • 室内ドアが風の通り道を確保できる構造か

図面や現地の空間を見ながら空気の流れをイメージすることで、自然の風を活かせる設計かどうかを判断できます。

吹き抜けや高窓の通風効果をチェックする

吹き抜けや高窓は、上昇した暖かい空気を効率よく外へ逃がすために有効です。これらの設計を取り入れることで、空気の流れが生まれやすくなり、自然な換気が促進されます。結果として、室内の温度が安定しやすくなるのが特徴です。

住宅展示場では、高い位置にある窓の開閉方法、換気口の配置・大きさにも注目してみてください。見た目の美しさだけでなく、通風性を高める機能としての役割も重視しましょう。

窓の配置と開き方の工夫を見ておく

窓は同じ形状でも、配置や開き方によって風の入り方が大きく変わります。

たとえば、縦すべり出し窓(窓の縦方向を軸にして、外側へすべり出すように開く窓のこと)は風を室内に引き込みやすく、部屋の隅にある窓は空気の流れを促進する効果があります。住宅展示場では、窓の種類や開閉方向に加え、周囲の建物との距離や方位にも注目してみましょう。

通風性は設計段階で大きく左右されるため、設備よりも間取りや開口部の工夫を意識して確認することが重要です。

夏の住宅展示場見学を充実させる方法

住宅展示場を効果的に見学するには、事前の準備と見学中の記録が重要です。断熱・通風・間取りなど、自分たちが重視する条件をあらかじめ整理しておくことで、見学時の比較や判断がしやすくなります。

また、気になった点は写真を撮ったり、メモを残したりして記録しておきましょう。室温や湿度など、実際に感じた印象も書き留めておくと、あとからの検討に役立ちます。

まとめ|夏の住宅展示場を活用して理想の住まいづくりを始めよう

暑さが厳しい7月は、住宅の断熱性や通風性を実際に体感できる貴重な機会です。住宅展示場ごとの快適性や仕様の違いを記録しておくことで、後から比較検討がしやすくなります。

これから家づくりを始める方にとっては、秋冬の計画に向けた準備期間としても適しています。まずは住宅展示場を訪れ、性能を自分の感覚で確かめながら、理想の住まいに向けた一歩を踏み出してみてはいかがでしょうか。

この記事を書いた人

岩井 佑樹
岩井 佑樹 宅地建物取引士・シニアライフ相談士
飲料メーカーを経て2014年に宅建士として不動産会社に転職。2019年に不動産ライター業を始める。2024年3月現在、不動産会社のコラムや不動産関連記事を400記事以上作成。現在は不動産会社とWebライター業の会社を経営。現役不動産屋ならではの経験から、不動産に関する「リアル」な記事を発信している。

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岩井 佑樹
岩井 佑樹 宅地建物取引士・シニアライフ相談士
飲料メーカーを経て2014年に宅建士として不動産会社に転職。2019年に不動産ライター業を始める。2024年3月現在、不動産会社のコラムや不動産関連記事を400記事以上作成。現在は不動産会社とWebライター業の会社を経営。現役不動産屋ならではの経験から、不動産に関する「リアル」な記事を発信している。