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一味違うインテリア!腰壁で劇的にセンスアップ

一味違うインテリア!腰壁で劇的にセンスアップ

「シンプルなだけのインテリアは何だかつまらない」「高級感を味わえる空間をつくりたい」―そう考えているなら、腰壁を使ったインテリアを検討してみてはいかがでしょうか。

腰壁は、実用性とデザイン性の両方を兼ね備え、空間を上品な雰囲気に仕上げるアイテムです。腰壁の基礎知識やメリット・デメリット、腰壁を使って部屋をセンスアップするコツをご紹介します。

腰壁とは?

腰壁とは、インテリア用語として使う場合と建築用語として使う場合とで意味合いが異なります。前者の場合は装飾のひとつ、後者の場合は間取りの要素のひとつとして解釈されますが、今回はインテリアの装飾として採用する場合の腰壁について見ていきましょう。
腰壁の素材は天然木や集成材で、デザインバリエーションは豊富です。天然木を使ったシンプルなスタイル、モールディング(装飾枠)を用いたクラシカルなスタイル、スギなど日本製の銘木の木目を生かした和風なスタイルなどがあります。
カラーも重要で、かわいらしさを演出できるホワイトやグレージュ、明るさとアクセントのバランスが取れたミディアム系、重厚な雰囲気を出せるダーク系など、好みのインテリアに合わせて選びましょう。

腰壁を設置するメリット

インテリアに腰壁を取り入れるメリットはさまざまです。特に知っておきたいメリットを3つご紹介します。

壁紙の傷や劣化を防ぐ

床から腰の高さあたりまでの壁面は、ものを運ぶ時にぶつかったり椅子の背もたれが当たったりして傷が入りやすい部分です。また、子どもが遊んでいる途中に手をついて汚したりペットが触ったりすると汚れもつきます。腰壁を設置しておくと、腰までの高さの壁面を保護できるため、日常生活で発生しやすい壁の傷や汚れを防ぎます。壁紙を張り替える手間がなくなり、長く美しい状態を保てるでしょう。

空間にアクセントが加わる

腰壁のデザインによって、部屋のインテリアにアクセントをつけやすいのも腰壁のメリットです。リビングやダイニングなどに深みのある色合いの腰壁を設置して高級感を出したり、子ども部屋に淡いカラーのシンプルな腰壁を設置してカフェ風のインテリアにしたり、さまざまな表情を楽しめます。

異素材を組み合わせた個性的なインテリアを楽しめる

ひとつの壁面に腰壁と壁紙という異素材を組み合わせるため、質感や色合いの違いが立体感を生みます。腰壁と組み合わせる壁紙は、無地にこだわる必要はありません。ストライプ柄や花柄などとも相性がいいです。さらに壁紙だけでなく、タイルや石材調パネルと組み合わせるといったパターンも個性的でおすすめですよ。

腰壁を設置するデメリット

腰壁には多くのメリットがある一方で、デメリットもあります。後悔のない選択をするために、デメリットも事前に把握しておきましょう。

圧迫感が出やすい

腰壁は空間にアクセントを与えますが、選択したデザインや色によっては圧迫感を強めやすいデメリットがあります。特に濃い色の腰壁を部屋4面の壁に施すと、面積は変わらないのに全体が狭く感じやすいです。腰壁が空間に与えるアクセントの度合いを軽めにしたいなら、淡い色を選ぶ、部分的に設置するといった工夫をしましょう。

ホコリがたまりやすい

腰壁や腰壁の上端につける見切り部材は壁面より1~2cm出っ張るため、この段差部分にホコリがたまりやすいのもデメリットです。濃い色の腰壁だと特にホコリが目立つため、こまめに掃除する必要があります。

壁紙よりも施工コストが上がる

腰壁は通常の壁紙仕上げよりも張り分けの手間がかかる分、施工コストは高くなりやすいです。選択する腰壁のタイプや施工面積にもよりますが、材料費も壁紙よりは上がるでしょう。内装の予算を抑えたい場合は、施工面積を減らしたり無垢材から集成材に変更するなどして調整してみてください。

腰壁でインテリアをセンスアップさせるコツ

腰壁はちょっとした工夫で、より洗練された印象になります。腰壁を使ってインテリアをセンスアップさせるコツをご紹介します。

フローリングや建具とのカラーバランスを考慮する

腰壁を選ぶ時は、床材やドアなどの建具とのカラーバランスを意識しましょう。床材や建具の色とトーンを合わせると、統一感があり落ち着いた空間に仕上がります。ライト系のフローリングとホワイト系の壁紙の間にグレージュやスモーキーブルーなどのくすみ色の腰壁を設置し、やわらかい雰囲気ながらもメリハリがついた空間にする方法もおすすめです。

適切な高さの腰壁にする

腰壁の高さは90cm〜120cmが一般的ですが、圧迫感を抑えたいなら90cm程度にしておくと重い印象にはなりません。窓サッシの下端に腰壁の上端を揃えてすき間を出さない方法もよいでしょう。圧迫感を避けるあまりに低くしすぎると装飾性が損なわれやすい点に注意してください。

まとめ

実用性とデザイン性を兼ね備えた魅力的なアイテムである腰壁。壁の保護や高級感の演出などさまざまなメリットがある一方で、圧迫感やコスト面といったデメリットもあるため、設計段階でメリット・デメリットの双方をよく検討することが大切です。

部屋全体のインテリアのバランスが取れるよう、色や素材、設置高さなどを考えて、おしゃれな腰壁インテリアを楽しんでくださいね。

この記事を書いた人

河野 由美子
河野 由美子 二級建築士・インテリアコーディネーター・防災備蓄収納1級プランナー
住宅設備メーカーや住宅コンサルタント会社、大手ハウスメーカーでの勤務を経て独立。 日常の中に非日常を感じられる空間づくりをコンセプトとし、住宅やオフィス・医療施設・店舗などの設計およびインテリアコーディネートに携わっています。 建築インテリア関連記事の企画執筆や監修業務、研修講師、建築関連資格対策テキスト監修、工務店施工事例集ディレクションなどの実績も多数。

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河野 由美子
河野 由美子 二級建築士・インテリアコーディネーター・防災備蓄収納1級プランナー
住宅設備メーカーや住宅コンサルタント会社、大手ハウスメーカーでの勤務を経て独立。 日常の中に非日常を感じられる空間づくりをコンセプトとし、住宅やオフィス・医療施設・店舗などの設計およびインテリアコーディネートに携わっています。 建築インテリア関連記事の企画執筆や監修業務、研修講師、建築関連資格対策テキスト監修、工務店施工事例集ディレクションなどの実績も多数。