自宅の一部に愛車を保管するスペースがあるガレージハウスは、車好きの方にとっては憧れともいえる存在です。一方で、理想に近いガレージハウスをつくるには、メリットとデメリットを正しく理解した上で検討することが大切です。
今回はガレージハウスのメリットとデメリット、間取りを考える際のポイントについて詳しく解説します。
ガレージハウスとは?
ガレージハウスとは、一般的にガレージ(車庫)を組み込んだ家のことです。「ビルトインガレージ」という呼び方をされることもあり、ガレージ周辺をすべて壁で囲んでいるタイプや、最小限の壁のみで構成して庭やアプローチからオープンに出入りできるタイプなどプランニングによってアレンジできます。
ガレージを家と離れた位置に設置する場合と比べると必要面積が少ないため、土地を有効活用したい場合や狭小地の場合に採用されることが多いです。
ガレージハウスのメリットとデメリット
ガレージハウスにはメリットもデメリットもあるため、自分のライフスタイルや新居での暮らし方にフィットするかをしっかり検討したいですね。ガレージハウスの主なメリットとデメリットについて紹介します。
メリット1.愛車をトラブルから守りやすい
ガレージハウスの最大のメリットは、愛車をさまざまなトラブルから守れることです。特に周囲を壁で囲んであるタイプは、外部からの影響をほとんど受けません。台風が来た時の飛来物による破損や、盗難・いたずらによる被害を受ける可能性がかなり少ないため、車の維持管理が楽になりコンディションも良好に保ちやすいです。
メリット2.移動や荷物の運搬がしやすい
ガレージと家がつながっているため、雨や雪など天候が悪くても濡れずに車の乗り降りができるのも大きなメリットです。家から直接ガレージにアクセスできる間取りなら、トランクから重い荷物を家に運び入れる作業が楽にできます。小さい子どもやお年寄りがいる家族には特に便利でしょう。
メリット3.車のカスタム作業を進めやすい
愛車の整備やカスタムは、屋外のガレージだと天候がよくない日は作業しにくいものです。住宅密集地の場合は、作業時の音などを考慮すると作業の時間帯も限られます。ガレージハウスはクローズな空間のため、好きな時に作業できるのがメリットです。大切な工具や部品などが雨で濡れる心配もありません。
デメリット1.建築費用が高くなりがち
ガレージを家の一部に組み込むためには、しっかりとした防音設備や換気設備が必須です。リビングからガレージ部分が見えるといった個性的な間取りにする場合は、割高な建材や内装材で対応することになります。こうした費用の積み重ねによって、家の建築費用が高くなりやすいのはデメリットといえるでしょう。
デメリット2.居住スペースが狭くなる可能性も
ガレージハウスにすると、車の移動や荷物の出し入れがしやすいよう、余裕のあるスペースを割くことになるため、その分居住スペースが狭くなる可能性が高いです。必要な居室数を確保するには家を2階建てや3階建てにしなければならないケースもあるでしょう。特に狭小地でガレージハウスを建てるなら、間取りをよく検討しましょう。
ガレージハウスの間取りポイント
快適なガレージハウスを建てるためには、間取りの工夫が重要です。ガレージハウスの間取りを考える際のポイントについて見ていきましょう。
ガレージに隣接させる場所をよく検討する
ガレージと家のどの部分をつなげるかは、ガレージハウスの間取りを考える際の重要ポイントのひとつです。たとえばガレージとキッチンが直結していれば、買ってきた食材や飲み物の搬入が楽ですし、ガレージとリビングが隣接しているなら、愛車を眺めながらくつろぐといった過ごし方ができます。
ガレージハウスでどんな暮らしをしたいのかをよく考えて、間取りを決めていきましょう。
用途に合わせた広さにする
ガレージを単なる駐車スペースとするのか、趣味の空間として活用するのかによって必要な広さは異なります。もしガレージ内で車のカスタム作業を頻繁に行ったり、友人を呼んでバーベキューなどを楽しんだりしたいなら、駐車に必要なスペースよりも広いスペースを確保しておくとよいでしょう。
将来のライフスタイルも考慮する
「成人した子どもが車を買った場合」「老後に車椅子での乗り降りが必要になった場合」など、将来のライフスタイルの変化もある程度考慮して間取りを考えるのがおすすめです。
建築時にすべて将来を正しく把握できるわけではありませんが、ガレージハウスにすると後からガレージ部分を広くするというのはかなり大掛かりな工事となるため、想定できるライフスタイルの変化を踏まえて広さや配置を考えましょう。
まとめ
ガレージハウスは、愛車を守りながら利便性も得られる魅力的な住宅スタイルです。メリットとデメリットの双方について理解した上で、ポイントを押さえながら計画することが重要です。
自分のライフスタイルに合った理想のガレージハウスづくり、楽しんでみませんか?