新築の家の庭づくりを楽しみたい、けれど虫対策が気になるという方は多いのではないでしょうか。せっかく樹木や花できれいに仕上げたいと思っても、蚊やハチ、アブなどの虫が集まると快適に過ごせなくなってしまいますね。
今回は、虫が発生しにくい庭づくりのコツと、虫対策のために避けたほうがいい植物、虫除けに効果的な植物について詳しく解説します。
虫が発生しにくい庭をつくるコツ
虫を寄せ付けない庭にするためには、虫が嫌う環境をつくることでもあります。虫が集まりにくい庭づくりのコツを紹介します。
風通しや水はけをよくする
虫は湿気が大好きです。特に蚊は水たまりで繁殖するため、水たまりがあったり排水溝がよどんでいたりする庭だと大量発生する可能性があります。また、風通しが悪いと湿気がたまりやすいため注意が必要です。
適度な勾配をつけて水がたまりにくい状態にする、植栽は間隔をあけて植える、落ち葉や雑草をこまめに除去するなどして、土が湿気やすい状況をつくらないようにしましょう。
人工芝を敷く
人工芝は、土に比べて害虫がつきにくい素材であるだけでなく、天然芝のように刈り込む手間がかかりません。雑草の発生を抑えたい場合も効果的です。
小さな子どもがいる場合、裸足で気兼ねなく遊べるというメリットは大きいでしょう。
タイルやコンクリートを使う
土の面積が多いほど虫は発生しやすいため、庭の中にタイルやコンクリートを取り入れて土が露出する面積を減らしましょう。
特に、家から庭に出る場所にタイルデッキを設けたり、ガーデニングエリアにコンクリートやレンガで通路をレイアウトしたりすると、虫対策になるだけでなく見た目もおしゃれになるのでおすすめです。
紫外線が少ない照明器具を選ぶ
虫は紫外線に引き寄せられる性質があります。夜間に虫が照明の光に集まってくるのを避けたい場合は、紫外線の発生を抑えたアウトドア照明を選ぶと、虫が集まるのを避けながら防犯対策もできて一石二鳥です。
掃除しやすいレイアウトにする
落ち葉や枯れ草がたまると、虫の住処になりやすく繁殖の原因となります。家や塀から少し離して植物を植えると、落ち葉や雑草の手入れがしやすいです。
目が細かい砂利を敷いて、掃き掃除の手間がかからないようにするのもよいでしょう。庭を清潔に保てるようなレイアウトにすることが大切です。
虫が嫌う植物を植える
庭に植える植物の選定も重要です。見た目が好みでも、虫を引き付ける成分を持っている植物をたくさん植えると、特に気温が上がる春先から夏にかけて虫が増えてしまいます。
虫が嫌う成分を持つ植物を植えるだけでも有効なため、植物の選定に注意しましょう。
虫対策のためにできれば避けたい植物
虫の発生状況が大きく変わることを考えると、庭に植える植物の選択は重要です。虫対策のためにできれば避けておきたい植物を3つ紹介します。
サザンカ
サザンカは、チャドクガという毒を持った虫がつきやすい植物です。チャドクガの毛が肌に触れると強いかゆみと発疹を引き起こすため、できれば避けた方がよいでしょう。
ハナミズキ
害虫の好む樹液を多く含んでいるハナミズキは、カミキリムシやカイガラムシがつきやすいです。風通しが悪いと虫が繁殖しやすいため、数本を密集して植えると特に虫が発生しやすくなります。
サクラ
日本を代表する樹として知られるサクラですが、毛虫やアブラムシがつきやすいのが特徴です。特に、花が咲き終わった晩春から夏にかけて大量に毛虫が発生するため、庭に植えるのは避けましょう。
快適!虫がつきにくい植栽やハーブ
お気に入りの庭ができるだけ虫の被害を受けないようにするには、虫がつきにくい植物を選ぶことが大切です。比較的虫がつきにくい植栽やハーブを紹介します。
シマトネリコ
シマトネリコは、やわらかい葉を持っていますが意外に虫がつきにくいです。茎が細めで風通しの良い樹形をしていることも、虫が発生しにくい一因といえます。
キンモクセイ
キンモクセイは、病害虫に強いため昔から庭に植える植栽として人気があります。虫がつきにくいだけでなく、独特の甘い香りも好まれる理由のひとつです。秋になると美しいオレンジ色の花が咲くため、華やかさもありますよ。
ゲッケイジュ
香辛料として料理に多用されるゲッケイジュの葉には、防虫効果のある成分が含まれています。乾燥させた葉は防虫剤にもなることで知られていますね。剪定しやすいため、好みの形に整えやすいのも人気の理由です。
ジンチョウゲ
ジンチョウゲは、春に甘い香りを放つ花を咲かせますが、害虫がつきにくい性質を持っています。低木としてコンパクトに育てることができるため、コンパクトな庭にもおすすめです。
ゼラニウム
丈夫で乾燥に強く、蚊やハエよけのハーブとして知られているのがゼラニウムです。花の美しさにも定評があります。特に人気が高いのが、バラに似た強い香りを持つローズゼラニウム。庭に植えておくと五感で楽しめるでしょう。
レモングラス
レモンのような香りを楽しめるレモングラスは、虫よけスプレーや虫よけキャンドルにも使われる定番の虫よけハーブです。丈夫で育てやすいですが、熱帯地域で生まれた植物なので冬場は防寒対策をしてあげましょう。
まとめ
虫がこない庭をつくるには、虫を発生させない・させにくい環境に整えること、虫が避ける植物を選ぶことが重要です。
ガーデニングを楽しむために、効果的な虫対策をぜひ試してみてください。