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「ジャパンディスタイル」とは?日本と北欧の美意識が融合した注目のインテリアスタイル

「ジャパンディスタイル」とは?日本と北欧の美意識が融合した注目のインテリアスタイル

今注目度が急速に高まっているインテリアスタイル「ジャパンディスタイル」。
伝統的な日本の和テイストと北欧のナチュラルテイストを融合させたインテリアスタイルで、懐かしさと新しさが絶妙なバランスで共存しているのが大きな特徴です。

今回は、ジャパンディスタイルの特徴や演出のポイントについてご紹介します。

ジャパンディスタイルとは?

「ジャパンディスタイル」とは、ここ10年ほど流行していた北欧インテリアと和モダンインテリアがさらに進化したインテリアテイストです。日本の伝統的な和のインテリアを意味する「Japanese」と北欧のインテリアを意味する「Scandinavian」のdiを組み合わせた新しい言葉と言われています。

日本の和室スタイルに北欧デザインをアクセントとして加えた和モダンインテリアとは違い、北欧インテリアに和の要素をポイントとして加えたのがジャパンディスタイルです。

ジャパンディスタイルの特徴

ジャパンディスタイルは、北欧インテリアや和モダンインテリアとテイストが似ているものの、いくつかの特徴があります。
ジャパンディスタイルとしてのルールを知って厳密に守るというよりは、北欧インテリアをベースに和の要素を少し加えてアレンジするという気軽さで楽しむのがおすすめです。

カラー

ジャパンディスタイルは北欧インテリアがベースのスタイルなので、和モダンインテリアよりも全体的に明るいトーンのカラーを使います。
黒やダークブラウンなどの濃い色を使う和モダンインテリアに対して、ジャパンディスタイルはライトグレーやライトブラウン、ベージュといった淡いトーンのカラーがベースです。

質感

北欧インテリアと同じくジャパンディスタイルでも木や石、鉄といった自然素材を使うため、加工された冷たい質感のアイテムは基本的に使いません。
木の自然な木目や節、石のざらついた触感、リネンやコットンの涼やかな風合いなど素材が本来持っている魅力を最大限活用するという考え方です。

さらに、紙や土の透け感ややわらかさといった質感をポイントとして少し加えることで、どこか懐かしさのある雰囲気をつくり出します。

明かり

日照時間が短い北欧の国では、多くの家が自然光を室内に取り入れるために大きな窓を設けています。
外からの視線をカットしながら自然光が室内に多く入ってくる薄生地のシアーカーテンや、光の量を調節しやすいバーチカルブラインドを窓にセットすることで、ジャパンディスタイルをつくりやすくなります。

また、照明器具は白っぽい光よりオレンジがかった光の照明器具を多用するのも特徴のひとつです。

ジャパンディスタイルで使うことが多いアイテム

前章でも触れたように、ジャパンディスタイルは北欧インテリアに和の要素を取り入れることで比較的簡単に仕上げることができます。
本来は内装材から吟味して選んでいくのがベターですが、ここではインテリアコーディネートの面から、ジャパンディスタイルの演出に便利なアイテムを4つご紹介します。

ファブリック調や木の素材のブラインド

窓まわりはカーテンでもいいのですが、ファブリック調や木のスラット(羽根)タイプのブラインドを選ぶと和の雰囲気が出しやすくなります。
室内を基本的に北欧インテリアにして窓まわりだけ和テイストのブラインドにするだけでもOK。採光調整が手軽にできるので一石二鳥ですよ。

和紙調のペンダントライト

北欧インテリアのコーディネートでは、ファブリック調のシェードのペンダントライトがよく使われます。ジャパンディスタイルの場合は、和紙調のシェードのペンダントライトを選ぶとなじみやすいです。

ペンダントライトだけでなく、スタンドライト(テーブルの上に置いて使う照明器具)やブラケットライト(壁面に設置する照明器具)も和紙調のシェードデザインにすると、和の要素がほどよくプラスされてジャパンディスタイルに近づけられるでしょう。

イ草やジュートのラグマット

畳表に使われるイ草や麻の一種であるジュートを素材としたラグマットは、和のテイストを感じさせるアイテムです。ファブリック製のソファや木製テーブルの下に敷くことで、ジャパンディスタイルを手軽に演出できます。
ベージュやライトブラウン、やや渋めのグリーンといったカラーはジャパンディスタイルとしてコーディネートしやすいでしょう。

水墨画

墨で描かれた絵画を指す水墨画は、中国由来の絵画ですが、日本の伝統的な和室の床に掛け軸として掛けられる場合も多く、和のテイストを感じさせるアイテムです。
墨のかすれやにじみ、ストーリーを感じさせる余白などは日本人独自の侘び寂びを表現するアイテムの代表格。1枚飾るだけでジャパンディスタイルのインテリアが実現します。

まとめ

飽きのこない雰囲気や自然素材を多用したナチュラルさが魅力的なジャパンディスタイル。自然を身近に感じる生活になじみがある日本人の感性にはしっくりくるテイストではないでしょうか。

ナチュラルで飽きの来ない魅力たっぷりなジャパンディスタイルを、新築の家に取り入れてみてはいかがでしょうか。

この記事を書いた人

河野 由美子
河野 由美子 二級建築士・インテリアコーディネーター・防災備蓄収納1級プランナー
住宅設備メーカーや住宅コンサルタント会社、大手ハウスメーカーでの勤務を経て独立。 日常の中に非日常を感じられる空間づくりをコンセプトとし、住宅やオフィス・医療施設・店舗などの設計およびインテリアコーディネートに携わっています。 建築インテリア関連記事の企画執筆や監修業務、研修講師、建築関連資格対策テキスト監修、工務店施工事例集ディレクションなどの実績も多数。

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河野 由美子
河野 由美子 二級建築士・インテリアコーディネーター・防災備蓄収納1級プランナー
住宅設備メーカーや住宅コンサルタント会社、大手ハウスメーカーでの勤務を経て独立。 日常の中に非日常を感じられる空間づくりをコンセプトとし、住宅やオフィス・医療施設・店舗などの設計およびインテリアコーディネートに携わっています。 建築インテリア関連記事の企画執筆や監修業務、研修講師、建築関連資格対策テキスト監修、工務店施工事例集ディレクションなどの実績も多数。