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リビングは1階と2階どっちが正解?後悔しないための選び方と判断基準

リビングは1階と2階どっちが正解?後悔しないための選び方と判断基準

リビングを1階にするか2階にするかは、住み心地を左右する大切な判断です。どちらにもメリットとデメリットがあり、土地の条件や家族の暮らし方によって「向き不向き」が変わります。
図面だけでは光の入り方や視線の抜け方がつかみにくく、完成後に「思っていた生活と違う」と感じることもあるでしょう。

そこでこの記事では、1階リビングと2階リビングを選ぶ前に知っておきたいポイント・それぞれのメリットデメリット・最適な位置を判断するための考え方を詳しく解説します。

家族に合った住まいを選ぶ際の参考にしてください。

1階リビングと2階リビングを選ぶ前に知っておきたい3つのポイント

リビングを1階にするか2階にするかは、直感ではなく根拠に基づいて考えることが大切です。ここで解説する3つの判断基準を押さえると、家族に合った最適な配置が見えてきます。

土地の条件

土地の向きや道路との位置関係を把握すると、リビングをどの階に置くのが暮らしやすいか判断しやすいでしょう。日当たりや外からの視線の入り方は、敷地ごとに大きく違います。

例えば、南面道路の土地は1階でも明るさを確保しやすい一方、北面道路では2階の方が光を取り込みやすいケースがあります。また、周囲に3階建ての住宅が多い場所では1階が影になりやすく、日中でも暗く感じることがあるでしょう。

さらに、交通量の多い道路に面している場合、1階は車の音を拾いやすく、2階の方が落ち着いた空間になりやすい傾向があります。隣地で将来どのような建物が建つ可能性があるかも確認しておくと、住み始めてからの違和感を抑えられます。

家族構成と生活動線

家族の年齢や働き方を踏まえて考えると、使いやすい階が決まりやすくなります。

例えば、小さな子どもがいる家庭では1階リビングの方が動線が短く、庭遊びや外出の準備がしやすくなります。また、在宅勤務が多い家庭では、2階リビングの方が外からの音の影響を受けにくく、仕事へ集中しやすい環境をつくれるでしょう。
さらに、ペットがいる家庭では階段の移動が負担になることもあるため、安全性を考えることが必要です。

家族の動き方を把握すると、日常の小さなストレスを減らした配置が選びやすくなります。

将来の暮らしやすさ

年齢を重ねたときの生活を想像すると、リビングの位置で負担が変わります。

例えば、2階リビングは明るく開放的になりやすい一方、将来的には階段移動が体力的な負担になることがあります。1階リビングは移動が短くバリアフリー化もしやすいため、長く住むほど使いやすさを感じやすい傾向です。

また、売却を意識する場合は、地域の人口構成によって好まれる間取りが変わり、高齢者が多いエリアでは1階リビングの方が選ばれやすいケースもあります。

将来の暮らし方まで考えておくと、後悔のない配置が選べます。

リビングを1階にするメリットとデメリット

ここでは、リビングを1階にするメリットとデメリットを詳しく解説します。

メリット

リビングを1階にするメリットは以下のとおりです。

移動が短く、生活動線が整いやすい

玄関からすぐリビングに入れるため、買い物帰りや子どもの送迎でも負担が少なく、荷物の出し入れもスムーズになります。

庭とつながりやすく、子育てや趣味が広がる

庭で遊ぶ子どもを室内から見守りやすく、家庭菜園や外干しにも使いやすい配置です。

将来の暮らしに対応しやすい

階段移動が少ないため高齢になっても生活を続けやすく、バリアフリー化の工事もしやすい点が特徴です。

売却しやすいケースが多い

高齢者の多いエリアではニーズが高く、1階リビングの方が検討されやすい傾向があります。

長く暮らすほど使いやすさを実感しやすい点が、1階リビングの大きなメリットといえます。

デメリット

リビングを1階にするデメリットは以下のとおりです。

日当たりや視線の影響を受けやすい

南以外の道路に面した土地では光が入りにくく、歩行者や車から室内が見えやすい場合があります。

周囲の建物によって暗くなりやすい

隣地に3階建てがあると日差しが遮られ、日中でも照明が必要になることがあります。

防犯面の配慮が必要になる

窓が道路や隣家に近いため、遮音・防犯の工夫をしないと安心感が下がる場合があります。

土地の条件や周辺環境によって弱点が目立つこともあるため、建物配置や窓計画でカバーする工夫が欠かせません。

リビングを2階にするメリットとデメリット

ここでは、リビングを2階にするメリットとデメリットを詳しく解説します。

メリット

リビングを2階にするメリットは以下のとおりです。

日当たりを確保しやすく、明るい空間をつくりやすい

建物に囲まれた土地でも上階なら光が入りやすく、1日を通じて明るいリビングになりやすい特徴があります。

外からの視線が届きにくい

道路に面していても高さがある分、歩行者や車の目線が気になりにくく、カーテンを開けて過ごしやすくなります。

風通しが良く、開放感が生まれやすい

2階は風が抜けやすく、窓を開けた際の心地よさが増します。天井を高く設計しやすい点も魅力です。

騒音の影響を受けにくい

車の走行音や話し声などの路面からの音が届きにくく、落ち着いた環境を確保しやすくなります。

限られた土地条件でも快適な住環境をつくりやすい点が、2階リビングの大きな魅力といえます。

デメリット

一方で、リビングを2階にするデメリットは以下のとおりです。

階段移動が増え、日常の負担になりやすい

買い物の荷物を運ぶ際や子どもの送り迎えで階段の上り下りが続き、体力的な負担を感じる場面があります。

夏は熱がこもりやすく、冷房効率に注意が必要

2階は屋根の熱を受けやすいため、断熱性能が低い住宅では暑さが強く、冷房費が増える可能性があります。

ゴミ出しや来客対応の動線が長くなる

玄関との距離があるため、ゴミ出しや宅配の受け取りが手間に感じることがあります。

階段移動や暑さ対策といった弱点を把握したうえで、間取りや設備で補う工夫が欠かせません。

リビングを1階か2階にする判断基準は「土地条件」と「生活動線」

リビングを1階にするか2階にするかは、土地の条件と家族の生活動線を組み合わせて考えることで判断しやすいでしょう。

周囲に高い建物がある土地や北向きの敷地では2階の方が光を取り込みやすく、外からの視線も気になりにくい傾向があります。反対に、南面道路で日当たりを確保しやすい土地なら、1階でも十分に明るいリビングをつくれます。

また、生活リズムが異なる家族がいる場合は、2階の方が音や気配が響きにくく、落ち着いて過ごしやすいことがあるでしょう。

土地の特徴と家族の暮らし方を合わせて検討することで、無理のない快適な住まいにつながります。

まとめ

リビングを1階にするか2階にするかは、土地の条件や家族の暮らし方によって最適な答えが変わります。図面だけでは分かりにくい明るさや視線の入り方、階段の使い心地などは、実際の空間で体感するとイメージがつかみやすくなります。

住宅展示場では、1階リビングと2階リビングの違いを比較でき、窓の位置や風の通り方なども細かく確認することが可能です。

家族にとって心地よい住まいを選ぶために、気になるモデルハウスをいくつか見学しながら、今回紹介した判断基準と照らし合わせて検討してみてください。

この記事を書いた人

岩井 佑樹
岩井 佑樹 宅地建物取引士・シニアライフ相談士
飲料メーカーを経て2014年に宅建士として不動産会社に転職。2019年に不動産ライター業を始める。2024年3月現在、不動産会社のコラムや不動産関連記事を400記事以上作成。現在は不動産会社とWebライター業の会社を経営。現役不動産屋ならではの経験から、不動産に関する「リアル」な記事を発信している。

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岩井 佑樹
岩井 佑樹 宅地建物取引士・シニアライフ相談士
飲料メーカーを経て2014年に宅建士として不動産会社に転職。2019年に不動産ライター業を始める。2024年3月現在、不動産会社のコラムや不動産関連記事を400記事以上作成。現在は不動産会社とWebライター業の会社を経営。現役不動産屋ならではの経験から、不動産に関する「リアル」な記事を発信している。